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情報デザインの基本 4

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情報とは何か

普段、なにげなく「情報」という言葉を使っている。情報に囲まれているとか、情報が溢れているとか。これは新聞や雑誌、テンビやラジオ、携帯電話やWebページなどの情報メディアが氾濫している状況をいっている。しかし情報とはメディアのことではなく、そこから送り出される内容のことを指している。目や耳から入った「ことがら(知識)」で興味を抱いたり、判断を促したり、行動を起こさせたりする、そうした「ことがら(知識)」を情報といっている。  情報という言葉は英語のinformationの訳語として明治時代に生まれた言葉なのである。当時は特殊な用途での言葉であったと思われるが、現在では日常的に広範囲な場面で頻繁に使用される言葉である。特に70年以降、情報という言葉の使用が増えたようである。「情報」とひとくちでいうが、その使われている意味には4つある。

ひとつは「収集される事象(intelligences)」で、知識や知性の源となるものである。アメリカのCIA(Central Intelligence Agency)のIである。スパイが集める情報はこれである。
次に「発信される事象(information)」で本来的な意味である。英語のinformationのinformとは「伝える」という動詞である。そのformは元来「形づくる」ことを意味している。理解できる形(form)にすることがインフォメーションである。
3つめは「蓄積される事象(data)」で、すでに日本語にもなっているデータのことである。

4つめの情報は「情報化」という言葉になった時の「情報」である。「情報インフラ」とか「情報通信」とかでも表れる「情報」である。この場合の情報は、デジタルやコンピュータ処理と情報インフラまでもが含まれ、サイバースペースおよびITを指している。この4つめの情報が現在の状況を表わしている。

発信された情報を受信したものが理解してはじめてコミュニケーションは成立するのである。コミュニケーションとは一方通行ではなく、受信者が理解することが重要なのである。現在の情報の多さは単にデータとしての情報が多い状況を指しているにすぎない。膨大なデータから必要とする情報を得るには、わかりやすくコミュニケーションを成立させる必要がある。わかりやすいコミュニケーションのためのデザインが情報デザインなのである。

木村浩(情報デザイン/筑波大学芸術学系)

 

見本市展示会通信No.401「あすへのアプローチ4」(2002年9月1日号)より

 

 

2002年9月

筑波大学芸術学系木村浩研究室 > 情報デザイン > デザインの基本
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